分ければ資源、混ぜればごみ

TeXのままだと(少なくともうちの研究室内では)再利用性がない。
誰もTeXを使っていないし、使う気もないだろう。
幸か不幸かMSワードを買えないほど金のない研究室ではないし、MSワードで多少イラついても、それを穏やかに受け流すような人格者ぞろいだから。
僕は人間出来てないので、いい加減イラつくのに疲れてきた。
もちろん、MSワードで作られたファイルは受け取るけれど(現実問題として、論文の添削を受けるにはワード以外の選択肢が考えられない)、自分からは作らない・送らないようにしたい。

自分の作った文章を後輩が再利用するだけなら、TeX文書のほかにPDFで残してやれば十分(少しは洗練されたコピペの方法を学びなさい)だろうけれど、教授が再利用する場合も往々にしてある。
ワードで頂戴と言われるのも目に浮かぶ。前もって対応を考えておかなければならない。

TeXからMSワードに変換するシェアウェアがある。
TeX2Word
http://www.tex2word.com/products/tex2word/about/
価格は99ドル(アカデミックは45ドル)

日本では(株)ライトストーンという会社が代理店をやっているようだ。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se308722.html

利用条件・試用期間中の制限など

機能の制限はありませんが、試用は30日間となっています。
解除キー(シリアル番号)を入力することにより、期間の制限を解除できます。
14,800円(一般)
9,800円(アカデミック:大学/高校などの教職員、学生)

とのことなんで、インストールしてみる。

なお、テスト用のTeX文書として、以下で公開されている数学者岡潔先生の論文を使用させていただいた。
http://www.lib.nara-wu.ac.jp/oka/fram/koron.html


感想

がっかり。
がっかりポイント1
倍近い金を取るのだから(アカデミックライセンスで使用しようと思っているが)、せめてドキュメントくらい日本語化されているのかと思ったら、見事に英語のまんま。
代理店ぼっただろ。買ってないけど。

がっかりポイント2
日本語文章は割ときれいに変換してくれるが、数式が[EQUATION]としか表示されない。この表示はメタ情報を持っていて、確認したところMathType5形式で出力されているようだ。持ってないよ。

がっかりポイント3
全体の1/3くらいの分量から上記の[EQUATION]が[Trial mode]となる。メタ情報もなくなる。これ機能制限じゃないの??

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siela氏がこの辺の情報を結構詳しくまとめている。
http://www.ne.jp/asahi/sara/soju/latex.html
全体の3/4くらいに